ファッションの仕上げににくつは欠かせません。
ホテルマンはお客様にお辞儀をしながら、じっくりと足元を見、くつでお客様のランクをつけるそうです。 でも、くつは乾燥したヨーロッパで生まれたもの。 高温多湿の日本の気候に合っているとはいえません。
また、家の中でもくつを履いたまま、という欧米では日本以上に外反母趾、足裏のたこ、足の変形に悩まされる人が多いのも事実。 ひどい場合には、締め付けられ続けた足の骨が変形し、歩けなくなるという症例も報告されています。
1960年、ローマオリンピックのマラソンで優勝したのはエチオピアのアベベ選手。
もちろん優勝そのものもすばらしいことですが、世界が驚いたのは「はだし」で完走したということでした。
走る場合、かかとには体重の3倍の衝撃が加わります。42.195キロの硬い舗装路をはだしで走る、ということがいかに驚異的なことかは、想像に余りあります。
そしてアベベは、64年の東京オリンピックでもマラソン2連勝しましたが、裸足で走るつもりだった彼を説得し、彼のためにシューズを作った日本のメーカーの技術者が見た足は、
「足の裏に筋肉脂肪が付いて、まるで肉球のついた猫の足のようだった」そうです。